レーザー治療
レーザー虹彩切開術
緑内障のタイプのなかで閉塞隅角緑内障に対し行うレーザー治療です。レーザーにて虹彩根部を穿孔させ、房水の流出を正常に戻し、急速に上昇した眼圧を下降させます。手技的には簡便で、点眼麻酔を行い5分程度で終了します。また、閉塞隅角の方は急性緑内障発作(急激に眼圧が上昇すること)を予防するために、予防的にレーザー手術を行うこともあります。ただ、角膜機能が弱い場合にまれに水疱性角膜症を生じる場合が有り、十分な術前検査が必要です。
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT: Selective Laser Trabeculoplasty)
隅角部にレーザーを照射して眼圧を下げる治療です。このレーザー治療は、眼の隅角(房水の出口)に沈着している色素にレーザーをあてて色素をとばし、隅角を正常な状態に再構築することにより眼圧を下降させます。副作用はなく、眼圧が再度上昇してきても繰り返し行える治療法で、手技的には点眼麻酔にて10分程度で終了します。当院では、間欠的手術(メスを使った手術:トラベクレクトミー)の前に行っています。レーザー治療で眼圧が下がるようならば眼への侵襲が少なくてすむからです。それでも眼圧下降が十分得られな いようならば、トラベクレクトミー手術を行います。